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様々な素材・形式でのご提案 / 薄い円柱形

先日お客様からの難しいご要望をいただいた。それは直径65センチで高さが5.5センチの円柱形の製品で、軽いこと、丈夫なことを条件に提案を求められた。
 お客様としては厚み5㎜程度の非常に硬質の紙管がイメージとしてあった様だが、数量が100~150となるとコスト的な面や、直径の指定があり、しかも非常に大きなものだったのでぴったりのものがないだろうと予想はできたものの、お客様のご要望に応ずるべく四方八方から情報を集めた。しかしながらまもなく紙管では難しいことがまもなく判明した。
 理由の第一は直径が大きすぎ、サイズが65センチと厳密に決められていることである。紙管を作るためには作る紙管の中の空洞の直径の鉄の円柱が必要となる。これに分厚い板状のボール紙を巻きつけながら重ねて接着し、希望の長さに切る。簡単に言えば洋菓子のバームクーヘンを作る要領である。その内径になる鉄柱のちょうどの太さがないことがまず第一の障壁となった。
 次にはコスト面である。その鉄柱を作るとコストがかかるだけでなく、紙管は特殊な製造工程を持っていてコストが高く、ロット的にあわないことであった。
 
 そこで素材に関しての思考の壁を外して検討を始めた。木製品は比較的重さが不利となるし、精巧な円に切ることも難しい。プラスチックを使うにも金型が必要で金型製作だけでべらぼうに高くなる。発泡ウレタンや発泡ビニールの板をウォータージェットカッターやサンプルカッターで切ることも考えたが決して安くはならない。木型を作って抜いても同じだし、厚みがある分精巧さに欠ける。

 思い悩んで2つの方法が発見できた。一つは片ダンボールといってダンボールの表のシートが無くて中の波がむき出しになっている素材を下の写真のように細い鉄柱にまきつけ、必要な厚みに切る方法。
片段のロール

もう一つは下の写真のようにダンボールを木型でドーナツ状に抜いて、ボンドできっちりと張り合わせる方法である。
ダンボールの円形

側面の滑らかさは片段のほうが優れているものの、ぐらぐらするので耐久性が心配な部分がある。また、片段はその工程ごとに微妙に厚みが異なるので今回は200メートルの巻でできても、次は250メートル必要になる分があったりしてロスが発生する可能性もある。一方のダンボールの貼り合わせのほうは側面の滑らかさこそ無いがが耐久性、価格面などメリットは高い。ただ、ダブルのシートを6枚程度張る必要があり、正確に貼るには弊社での作業の慎重さや治具を作るなどの工夫が必要だと思われる。
 お客様にはそれぞれの方法での価格、メリット、デメリットを明確にお示ししてご判断を仰ぐことにしている。

 今回の件のお客様のご評価はどうなるかわからないが、お客様のご要件をしっかりと把握し、様々な方面から解決策を示すことが私どもの役割と存じ上げています。そのためにも紙以外のものにも興味を持って学ぶことが私の役割なのかもしれない。

コメント

Re: 考えましたね

> お客様の要望に応えられる為最大限努力される姿が
> 感動ものです。
> 好景気の時には『無理!』ですんでいたか
> お客様にたくさんのロットを押しつけていたのでしょうが…
> 困れば知恵が出るもんですね。。。

私は結構いろいろなことに興味があって、時折、他の業界の見本市を見に行ったりしています。
紙にとらわれると本当のお客様への解決策を示せなくなることが多いので、私はお客様の困ったときの知恵袋になりたいと思っています。
 でも、解決策を示すためにはお客様の要件をしっかり把握すること。これが一番難しいのですが・・・。

考えましたね

お客様の要望に応えられる為最大限努力される姿が
感動ものです。
好景気の時には『無理!』ですんでいたか
お客様にたくさんのロットを押しつけていたのでしょうが…
困れば知恵が出るもんですね。。。

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