「親子鷹」 子母沢 寛 著

新装版 父子鷹(上) (講談社文庫)新装版 父子鷹(上) (講談社文庫)
(2006/07/12)
子母沢 寛

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 子供が生まれてから少しご無沙汰しているが以前はよく読書をして過ごしたものだ。ついむきになって気が付くと朝だったなんてことは珍しくなかった。ジャンルは特に絞らず経営に関するもの、サスペンス、ミステリー、SF、古典文学、ファンタジーなど面白いと思ったらその作者の本を次々と読みあさるタイプだ。
 歴史関連の書は手当たり次第読みあさった私だが、時代劇でドラマ化された本はちょっとした偏見もあって全く手付かずだった。私の奥さんの実家で義父とお酒を飲みながら歴史談議を楽しんでいたとき、そんなに好きならば是非読みなさいと「鬼平犯科帳」などダンボールいっぱいの文庫をいただいた。その中で見つけた一冊がこの本。
 元々、日本の歴史上の人物で最も好きな人の一人が勝海舟であるが、この本はその父親と若き日の勝海舟との織り成す日々を愛情豊かに書き記した書である。この本を読んで父の勝小吉に興味を持ったが、実はすさまじい暴れ者だったようだ。この作品の中の小吉は暴れ者ではあるが正義を貫く子煩悩な父親として記述されている。作者の思い入れもあり、史実と異なることも多々あるがそれはそれでいいのではと思うすばらしい作品だ。海舟のべらんべぇ口調など父親の影響も多々受けているようなので、彼にとってはやはり大事な父親だったのではないかと思う。
 とにかく小吉は手が早い。初めての出仕にあたり、供応と賄賂を求められたとき激昂して上司を庭にたたきつけて殺してしまい、そのせいで蟄居の身になっているのに勝手に抜け出し知行地で悪事を働いている代官を懲らしめて帰り、座敷牢に入れられる。そのたびに子供麟太郎(後の海舟)と引き離されてゆく。子を思う父の姿がなんとも言いがたいドラマをなす。繰り返し読みたくなる本であった。
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前野紙業株式会社の経営者。
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